三重県産日本酒の海外での販路拡大について(国の農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略) | 三重県議会議員 喜田健児
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三重県産日本酒の海外での販路拡大について(国の農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略)

令和3年12月8日の一般質問の内容、国の農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略について、のうち、(1)三重県産日本酒の海外での販路拡大についてです。

 

喜田健児の問題意識

教育予算の増額のためには財源確保が必要です。

三重県の経済活性化に取り組むことが財源確保につながっていると考えております。

国の輸出促進対策でも輸出品を拡大していくという方向性がある中で三重県産の日本酒の海外への販路拡大、事業者のサポートをさらに進めていただくように提言しております。

 

実際の質問のやり取り

【質問】

2.国の農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略について、(1)三重県産日本酒の海外での販路拡大についてです。
まず、なぜこの質問なのかといいますと、私の根底に流れるのは、教育予算の増額による三重県づくりです。しかし、ない袖は振れません。議員になったときから、三重県財政の健全化のために財源確保が私の政治課題です。ぶち当たる壁は、県税収が増えても地方交付税交付金の兼ね合いで、歳入は増えないという仕組みになっていることです。
多様な財源の確保ということで、企業版も含めたふるさと納税やクラウドファンディングにも注目もしていましたが、結局のところ、三重県経済の活性化に取り組むことが、財源の確保並びに県財政の健全化につながるという結論に達しています。
そこで注目したいのが、国の輸出促進対策です。国は、農林水産業・地域創生本部を平成25年5月に設置しています。これは、内閣の中に総理大臣を本部長、内閣官房長官と農林水産大臣を副本部長とし、関係閣僚が参加する会議を開いています。
令和2年12月、ちょうど1年前に、農林水産物・食品輸出拡大実行戦略を決定し、戦略目標が設定されました。
このスライドを見てください。(パネルを示す)令和2年、2020年は9200億円ですので、令和7年、2025年、2兆円で倍に、2030年、令和12年には5兆円まで高めて、5倍に増やそうというチャレンジングな戦略数値目標になっています。
そのような中、国内の外食産業における消費は大幅に落ち込む中で、県内の農林水産物生産者、食品加工業者など、食品に携わる事業者の中には、海外への販路拡大に挑戦する方々がいます。
国が指定した輸出重点品目には日本酒が入っており、三重県の酒造蔵元も指定を受けております。サッカーの中田英寿も独自で海外販売を手がけているように、世界における日本酒の需要はまだまだです。
国の戦略と世界市場の両方を鑑みても、これはビッグチャンスであり、三重県の事業者にとってもかなりの追い風となります。
そこで、三重県産日本酒の海外での販路拡大について、県では事業者の挑戦を後押しし、サポートする施策としてどのような取組を展開しているのか、島上雇用経済部長にお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

【雇用経済部長】

 

日本酒の海外での販路拡大の取組について御答弁申し上げます。
三重県の日本酒は、G7伊勢志摩サミットにおきまして、各国首脳のランチやディナーに提供されたことで、大きく知名度が向上いたしました。
そこで、海外でのより一層の知名度の向上や販路の拡大につなげることを目的に、平成30年度から2年間にわたりまして、食に関して情報発信力が高いフランスにおいて、酒蔵と共にプロモーション活動を実施いたしました。
具体的には、ヨーロッパ最大級の日本酒を中心とする見本市への出展とか、レストラン・卸売事業者への個別営業の実施、そしてジェトロとのフードペアリングイベントの開催などに取り組んだ結果といたしまして、レストランや卸売業者との取引が計13件成立いたしまして、着実に商流づくりや販路開拓につながってございます。
一方、日本全国から多くの酒蔵が海外での販路開拓に取り組む中、他の地域との差別化を図り、三重の日本酒の価値や魅力を伝えていくブランド化の必要性というものを認識いたしました。
このため、国において指定する地理的表示制度、通称GIでございますけれども、これを活用した地域ブランド化に向けまして三重県酒造組合が取組を進めた結果、昨年、清酒(日本酒)のGI三重として国税庁からの指定を受けることができました。
県といたしましても、GI三重の指定を機に、三重の日本酒と自然や歴史をつなげたブランドストーリーを映像化し、オンラインで配信するなど、魅力の発信に取り組んでおるところでございます。
また、今年度は、英語だとかフランス語に対応いたしましたGI三重のポータルサイトを制作いたしまして、生産基準や酒蔵情報などの基本的な情報のほか、映像などのコンテンツ、さらには販売情報の掲載など販路開拓にもつながるように取り組んでおるところでございます。
海外への販路拡大につきましては、国におきまして、御指摘のありましたとおり、日本酒を農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略の重点品目の一つとして選定されてございまして、国際的イベントを活用した情報発信をはじめ、商社、卸とのマッチング等を通じた販路拡大支援など、一層の輸出促進が図られてございます。
県におきましても、ジェトロや国税庁などの関係機関と連携いたしまして、フランスを通じた欧州での販路拡大はもとより、輸出拡大に向けまして中長期的な視点で取り組んでまいりたいと考えております。
引き続き、世界における三重の日本酒の認知度を高めるとともに、海外での販路拡大につなげてまいりたいと考えてございます。

【要望】

御答弁ありがとうございました。
輸出への取組全体像について御答弁をいただきました。コロナ禍において、飲食店の時間短縮営業や外出自粛などもあり、今後の三重県の発展のためにも、国内の販路拡大に加え、海外への販路拡大、輸出の拡大も大切な視点であることは疑う余地がありません。
今後も重点施策として位置づけ、力強く展開されることを期待するとともに、コロナ禍の中で海外への販路拡大を求めて挑戦を続ける事業者を今後もしっかりサポートされることを要望させていただきます。

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