学校にマンパワーを増やす、その政治決断を
今の学校、人(教職員)が足りていない。
学級における適正な子どもの人数は20人(世界平均)と教育行政も認めるが、この国は上限が35人、中学高校においては40人です。先生たちにどれだけの負担を強いるのか、その負担によってどうすることもできない状態に陥り、子どもから笑顔を奪い、小さな頬から涙が流れていることを、次の教育現場から私に届いた手紙から感じ取って欲しい。
この手紙を一見知事、そして全ての市町の首長に・・・。政治的決断は首長の特権。
~ある先生からの手紙~
今年度5年生のAは、3年生までは通常学級に在籍で、学校にいる間は常に表情は暗く、不安そうに下を向いて過ごしていました。緘黙で、友だちとも先生ともコミュニケーションを取ることもなく、質問されて返事をするのがやっとの状況でした。Aは、一つひとつの行動確認がないと安心して行動ができない障害があるのです。Aには、心理的安心を与えるためには生活や学習を介助することが必要です。
しかし、4年生からは特別支援学級に在籍となり、状況は一変します。
特別支援学級の担任は、常にマンツーマンの支援が必要な以前から在籍する児童につくことが必要なので、アシスタントさんを要望したところ、週3日、来ていただけることになりました。
学習時も、それ以外の時間も、丁寧に関わっていただけるアシスタントさんの存在に安心したのか、Aは、自分の思いを筆談するところから始まり、次第に自分から声を発するようになりました。同じ人物とは思えないくらい、表情も明るく、友だちとも楽しそうに話し、毎日のように笑顔を見せてくれるようになりました。校長先生にも自ら「おはよう!」と言って手を振るほどにまでなった自信に満ちたAの姿に、私たち職員は本当に嬉しく感じるととともに、人との丁寧な関りがこれほどまでに一人の子どもを変容させることができることを実感しました。
ところが、今年度5年生になったAは、新1年生の支援学級に、マンツーマン対応の必要な児童が入学したため、普通学級で授業を受けるときは、ほとんど支援についてもらうことができなくなりました。その時々で、授業者や友だちが声掛けをするものの充分ではなく、Aの表情は常に不安そうで、昨年度のような表情も笑顔もなくなりました。たまに、アシスタントさんについてもらう機会があっても、Aは笑顔を見せることもなく不安そうな表情をしたままです。
さらに、記憶の曖昧さから事実とは違うことを伝えたり、ある特定の言葉が頭にインプットされAの心の中で一人歩きしていったりするので友だちとのトラブルが増えています。
人的不足のしわよせは、まず子どもたちにいき、のちに 1 人の子どもの人生を大きく変えてしまう可能性があることを知っていただきたいと、強く思います。
教職員の処遇改善についてはこれまでも議会で取り上げております。
教員の欠員、完全代替補充に向けて/学校部活動改革について | 三重県議会議員 喜田健児 (kenjikita81.com)
引き続き子どもたちのために、よりよい教育環境の整備に向けて取り組んでまいります。
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