実習船「しろちどり」の代船建造に向けた検討と「水産王国みえ」の復活に向けた水産高校に関する部局横断的連携の取組について | 三重県議会議員 喜田健児
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実習船「しろちどり」の代船建造に向けた検討と「水産王国みえ」の復活に向けた水産高校に関する部局横断的連携の取組について

令和2年2月27日の一般質問の内容、実習船「しろちどり」の代船建造に向けた検討と「水産王国みえ」の復活に向けた水産高校に関する部局横断的連携の取組についてです。

 

    喜田健児の問題意識

    実習船しろちどりが老朽化しており、未来の海運業で活躍する子どもたちの尊い命を守るためにも、また多くの尊い命を救うためにも、代船建造を進めていくべきと提案しております。

     

     

    実際の質問のやり取り

    【質問】

    未来の海運業で活躍する子どもたちの尊い命を守るためにも、また多くの尊い命を救うことができる実習船しろちどりの代船建造に向けた課題の克服、そして水産王国みえの復活に向けての水産高校が果たすその役割、それを部局横断的な連携による取組によって何とかできないのか、そういう視点で、今、教育委員会として考えていることについて、廣田教育長にお伺いしたいと思います。

    【教育長】

    2点御質問いただきました。
    まず、実習船しろちどりの代船建造に向けた検討についてでございます。
    県立水産高校の実習船しろちどりは、毎年4回の航海実習を実施しています。この航海は船舶の運航や甲板作業、機関作業、カツオの一本釣り等の漁業実習や海洋資源調査等の多目的実習及び調査等を目的としています。生徒は、これらの実習により航海に係る水産教育の実践的な学びの場となり、共に実習に励む仲間との協調性を身につける貴重な機会ともなっています。
    議員から、しろちどりの老朽化のお話がございましたが、建造から20年が経過している中、毎年、夏季ドックでは、点検や部品交換などの整備を行っています。また、近年では燃料タンクの補強や配電盤更新などを実施したほか、本年度行った5年に1度の大規模定期点検では、救命設備の更新、ソナーの清掃点検、造水装置の修繕など、安全を最優先に点検整備を行っています。
    今後の水産高校の教育については、沿岸・近海漁業、養殖業など県内水産業の動向を踏まえる必要があると考えます。また、水中ロボットによる船底検査や、アワビの生育調査など、AIを活用した新しい水産教育も積極的に取り入れるなど、Society5.0の時代に対応した水産教育を進めていくことも重要です。そして、何よりも子どもたちの学習ニーズや進路希望に応えられるよう、水産教育を考えていく必要があり、実習船の今後については、このような状況を鑑み、検討していきたいと考えております。
    次に、水産高校における地域や部局連携の取組についてでございます。
    水産高校の卒業生は、例年、専攻科を含めた進学が30%ほど、就職が70%ほどで推移しており、就職する生徒のうち、35%ほどが船舶関係、漁業、食品製造業等の水産関連産業に従事しております。こうした水産業の担い手を育成するため、水産高校では、漁業、養殖等の専門的な学習を行うとともに、県農林水産部や三重県水産協議会が主催する三重県漁業担い手対策協議会に参加し、生徒が和具漁港の市場見学会や漁師等と直接触れ合う体験を通して、地域の水産業を体感しながら、理解する取組を進めています。それから、県水産研究所と国の水産資源調査を共同で行い、実習船による航海で得られた漁場の収量調査データを提供しています。さらに志摩市と連携して、地域の水産資源管理のため、アワビの種苗放流や志摩海域の流れ藻に集まる魚類調査を行っています。地域の海女とも連携し、海女がアワビを採る道具である磯のみを使いやすいように、お話を聞かせていただいて、製作しております。また、小さい子どもには、海や船に興味、関心を持ってもらうために、三重県生涯学習センターが主催して、毎年7月に小・中学生とその保護者を対象に行う、しろちどりでの体験航海にも協力しております。
    そのほか、特徴的なこととして、水産高校は1997年2月から、パラオ高校と姉妹校提携を結んでおります。航海実習で生徒がパラオ共和国を訪問した際には、パラオの生徒にしろちどりの船内を案内したり、食文化の交流をしたりしております。パラオ高校への訪問のときには、お互いの学校紹介とか、バスケットボールでの交流も続けております。これらの交流も踏まえて、2021年に志摩市で開催される太平洋・島サミットの地元プログラムにおいて、水産高校の生徒が、島嶼国の首脳に向けて発表する機会を設けることができないかなど、関係部局と協議することを考えています。
    これからの水産教育については、地域等との連携、部局横断的な連携をさらに進めて、水産業界や生徒、保護者の学習ニーズに応えていきたいと考えております。

    【質問】

    御答弁ありがとうございます。
    部局横断的な連携の中で、課題解決をぜひともお願いしたいと思います。大切な視点は、課題の解決に直接的な関係性のある三重県立水産高等学校の子どもたちのクリエーティブな発想と実行力を積極的に使っていくことが重要だと私は思っております。
    時間がなくなってきましたので、最後の映写資料を見てください。(パネルを示す)実習船、全国に28隻ございますが、しろちどりは上から2番目で、まだ、代船建造が決まっていないという状況であるということが、この一覧を見ていただいて分かると思います。
    代表質問でも、自民党の山本教和議員が質問されましたけれども、実習船しろちどりは、平成30年6月2日に浸水事故が発生するなど、その老朽化は、乗船実習の履修にも深刻な影響を及ぼしております。検討すると言う御答弁をいただいているんですけれども、何としても代船建造に入っていかないといけない状況にあると思うんです。私は、検討するという答弁は非常に便利な言葉だなと思っております。ぜひとも検討するという答弁に、期限を入れていただきたいと思います。いつまでに検討して、いつまでに結果を出すのかという、答弁をいただきたいなと思うんです。議会のルールにのっとって、私は質問を進めてまいりましたが、もしかしてルール違反か分かりませんけれども、知事、何とか実習船しろちどりの代船建造、踏み切っていただくような、検討するという答弁じゃなしにお答えをいただけないかなと。時間がなくなりましたけど、あと数秒あると思いますので、よろしくお願いします。

    【鈴木英敬知事答弁】

    時期を申し上げるには、ちゃんとファクトを整理しないといけない。今、手元にありませんので。
    いずれにしても、教育委員会が検討する中では、しっかり期限を決めながら、スケジュール感を持って検討するように要請しておきたいと思います。

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