共生社会実現のための子ども食堂の取り組みについて | 三重県議会議員 喜田健児
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共生社会実現のための子ども食堂の取り組みについて

令和5年2月28日の一般質問、子ども食堂の取り組みについてです。

 

 

喜田健児の問題意識

子ども食堂を地域の拠点として、

 

・子どもの体験活動と店舗型子ども食堂のマッチング

・有機農家とも連携して、有機野菜、有機米を子ども食堂で活用する

等の提案をいたしました。

 

実際の質問のやり取り

【質問】

2番、「子ども食堂」の取組についてに入ります。
子ども食堂は、御承知のとおり全国に広がっています。その認知度は、ポケモン82%に対して子ども食堂84.4%。その運営資金ですが、公的資金は2%で民間資金は98%、民間資金の95%が寄附。2018年時点では全国に2286か所だったのが、2022年には約3倍強の7363か所となり、急速に拡大をしています。
子ども食堂の実際ですが、子ども専用は4%、生活困窮者限定は5%、多世代交流が主たる目的57.8%、高齢者も参加62.7%、参加に条件がないが78.4%になっていて、子どもをど真ん中にした地域のにぎわいづくり、多世代交流の地域の居場所となっています。
このスライドを見てください。(パネルを示す)鈴鹿大学・鈴鹿大学短期大学部では、サンコーSP株式会社と協働し、食物栄養学専攻の学生が監修し、栄養バランスが整ったおいしい食事を子ども食堂で提供して、子どもたちに安心して遊べる居場所を提供し、子どもたちや保護者の皆さん、地域の方やボランティアの学生が世代を超えて遊び、語り合える多様な体験の機会を設けようと動き出しています。
県としても、これまで多くの子ども食堂の立ち上げや支援、側面サポートに取り組んできていると思います。その取組の成果や課題をお伺いしたいと思います。

【子ども・福祉部長】

子ども食堂への支援の成果と課題、また、今後の取組についてお答えします。
子ども食堂をはじめとする子どもの居場所は、コロナ禍においても着実に増加しています。三重県においても初めて102ということで、100を超えました。一方、令和3年度に実施した運営の実態調査では、スタッフや活動場所の確保、活動資金の調達など、課題を抱えていることも分かっております。
そのため、令和4年度は、子どもの居場所の継続的な運営に向けたアドバイザーの派遣であるとか、活動中の子ども食堂等でのインターンシップの受入れなどを行うとともに、居場所を支援したいと考える企業・団体からの申出を子どもの居場所へつなぐマッチングに取り組みました。
また、子ども食堂への運営補助に加えて、学習支援であるとか体験活動など、子どもの居場所の活動を幅広く支援するための補助金を新たに創設したところです。
こうした取組を通じまして、地元企業からの備蓄食品の提供や学生服をリユースする際の補修の協力などのマッチングが成立するとともに、地域に親しまれるお寺の活用であるとか、鳥羽市の答志島では地元住民と地域おこし協力隊の連携による子どもの居場所づくりなど、各地域で特色ある活動が行われています。
答志島の事例を少し紹介するんですけど、島の風習であります寝屋子制度も参考にしながら、島の空き店舗を改装して子ども食堂を開設するとともに、改造リヤカーで島内を移動するカフェを開くなど、アイデアあふれる試みも出てきています。こうしたことから、他の地域でも活動の参考となるよう、令和5年2月に事例発表会を行い、広く共有を図ったところです。
令和5年度は、これまでの支援に加えて、新たに飲食店を対象にしたモデル事業を行います。食を提供するための設備や人材、ノウハウを持つ飲食店に子ども食堂への参入を促進し、新たな子どもの居場所となっていただけるよう支援していきたいと思っております。
また、子どもの居場所運営団体によるネットワークであるとかが県内各地で形成されつつある中、その活動を一層支援するため、国や県、民間団体の支援情報の紹介や子どもの居場所づくりに参考となる事例の共有などを、さらに充実していきたいと思っています。
今後も、身近な地域で子どもの居場所が広がり、継続的な取組となっていくよう、市町や地域住民、企業、団体、学校、社会福祉協議会などと連携して、しっかり支援してまいります。

【質問】

御答弁ありがとうございました。
国なんですけれども、こども家庭庁によって総合調整機能を発揮して、この子ども食堂というツールを生かして、総務省ではにぎわいづくり地域活性化、農林水産省では孤食対応、厚生労働省では高齢者の健康づくりと子育て支援や虐待予防、内閣府では貧困対策を、それぞれがそれぞれで仕掛けていく計画を持っています。子ども食堂を一つのアイテムとしているということです。
そこで、一つの子ども食堂パッケージを御提案したいと思います。
(パネルを示す)自作です。この子ども食堂事業、どうでしょう、もう本当に延べ50人、60人の方と意見交換を1年間してきて、ここにたどり着きました。
休日に各種団体が子ども体験活動を開催します。体験が終了したら、子ども食堂をやっている店舗のチケットをもらいます。体験した子どもたちと引率の保護者は、そのチケットの店舗を訪れて提供される食事を取りながら、参加者同士で体験会の感想等を交流し合って親睦を深めます。子どもの体験活動と店舗型子ども食堂のマッチングです。有機農家とも連携して、有機野菜、有機米の出口に子ども食堂がなっていくということです。
子どもよし、保護者よし、寄附する人よし、飲食店よし、有機農家よし、そして、地域環境が解決されていきますので、地域よしということになります。
イノベーションを起こす。三重県においても、各部局が子ども食堂というアイテムを使って、ともいき、共生社会ですね、ともいきをつくるのです。外国人とのともいき、障がい者とのともいき、子育て親とのともいき、子どもと高齢者のともいき等を、民間団体と手をつないでつくっていく。三重県発信ともいき子ども食堂まつりというのはどうでしょうか。
と言いながら、実はまだ私の中でしっくりきていない部分があるんです。アナログ感のあるともいき子ども食堂まつりを洗練されたものにしていくために、私はこの政策提案をどうしても最高デジタル責任者に聞いてみたい。よろしいですか。お願いします。

【最高デジタル責任者】

私ごとで恐縮なんですけれども、実は私、16歳で親元を離れて自立をした経験がございまして、未成年者が孤独とか孤立してしまうことの大変さについては、少しは分かるつもりでおります。
また、子ども食堂が、子どもの食事の場というだけではなく、多様な世代が交わって混ざる場とすると、そして子どもが社会と接続し続けるということは、自分自身の経験を思い返しましても、その重要性を感じるところでございます。
先ほど御紹介のありました、ともいき子ども食堂まつりについて、私個人としての感想ということでございますので、御答弁させていただきたいと思いますが、この仕組みでは、まず体験とチケット配布、それから交流、寄附といった区分けができるかと思います。
このうち体験については、例えばバーチャル上の体験イベントなども可能かも分かりませんし、また、寄附については、これは渋谷区SDGs協会の事例なんですけれども、NFTで作成したシールを配布することで、子ども食堂への寄附を募るといった事例もございます。
また、デジタル上でコミュニティを運営できるようなツールも最近たくさんございますので、例えば支援者同士のマッチングであるとか、あるいは交流にも役立てられるかもしれません。
チケット配布については、子どもたちが当事者でございますので、それぞれの子どもの環境について考えますと、現時点ではむしろアナログな形のほうが有効なのかもしれないなとも思います。あくまでも私個人の感想でございますけれども、以上でございます。

【意見】

ありがとうございました。
アナログ派ですので、ちょっと理解するのに時間がかかりますので、また御相談に上がりたいと思います。よろしくお願いします。

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