県産杉箸から始まる!豊かな暮らしを創る身近な「三重の木づかい」推進事業について | 三重県議会議員 喜田健児
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県産杉箸から始まる!豊かな暮らしを創る身近な「三重の木づかい」推進事業について

令和4年3月9日の一般質問の内容、県産杉箸から始まる!豊かな暮らしを創る身近な「三重の木づかい」推進事業についてです。

 

    喜田健児の問題意識

    コロナの影響を受け、飲食や宿泊の需要が減り、三重県産杉割り箸の生産・出荷も半分に落ち込みました。

    そこで、県としても豊かな暮らしを創る身近な「三重の木づかい」推進事業を実施することになりましたが、その事業の内容を伺うとともに、三重県産杉割り箸を使うことを県全体で推進することを提案しております。

     

    実際の質問のやり取り

    【質問】

    1、地産地消の循環型地域、(1)県産杉箸から始まる!豊かな暮らしを創る身近な「三重の木づかい」推進事業についてです。
    三重県産杉割り箸も、新型コロナウイルス感染症の影響をもろに受けました。大口だった料亭、割烹料理店、観光旅館やホテルでの宴席がなくなり、箸の需要もなくなりました。生産、出荷は半分以下に落ち込んでいるそうです。
    三重県における最後のとりでとも言える地場産業、三重県産杉の端材を使った割り箸生産工場の火が消えるという経営危機に直面しています。
    映写資料を御覧ください。(パネルを示す)
    新型コロナウイルス感染症が出現する前から、丸太が製材されないから端材の原材料が入ってこないという状況下にありました。県内に幾つもあった割り箸工場は閉鎖に追い込まれ、その中で新型コロナウイルス感染症が追い打ちをかけたわけです。
    三重県産の木材の利用促進で地場産業を守ることは、農林水産部の重点目標であると認識しています。今回の新規事業、豊かな暮らしを創る身近な三重の木づかい推進事業は、県民一人ひとりの意識改革につながるのではないかと注目しています。
    そこで、この事業の狙いと概要をお聞かせください。

    【農林水産部長答弁】

    それでは、豊かな暮らしを創る身近な三重の木づかい推進事業について、その事業の狙いと概要をお答えいたします。
    木材は、成長過程で二酸化炭素を吸収して炭素を固定するほか、再生可能で環境負荷の少ない資源であります。
    とりわけ県産材の利活用は、適切な森林の管理を促進し、森林の多面的機能の発揮につながるとともに、県内の林業及び木材産業、ひいては、地域経済の活性化に資するものと考えています。
    こうしたことを踏まえ、県では三重の木づかい条例に基づき、現在、建築物における木材利用に加え、様々な形で暮らしの中に木を取り入れる取組を推進しているところです。
    令和4年度からは、新たに豊かな暮らしを創る身近な三重の木づかい推進事業により、日常生活における木材利用の選択肢を広げ、木づかいユーザーを増やすことで、建築物においても県産材が選択される環境づくりを進めていきたいと考えています。
    具体的には、県産材を使った魅力的な生活用品の募集・選定、自発的に木づかいに取り組む三重県木づかい宣言登録事業者と連携した情報発信、県民の皆さんから夢のある木製品のアイデア募集、森林の大切さや木製品を使う意義を学んでいただくツアーの開催に取り組みます。
    今後も民間事業者や関係団体、市町と連携し、建築物や日常生活・事業活動など、様々な分野で県民の木づかいの機運が醸成されるよう取組を進めてまいります。

    【質問】

    部長、この事業のことがよく分かりました。御答弁ありがとうございました。
    世界は、社会や環境に配慮した消費行動、エシカル消費が注目を浴びています。私は13年前に、未来を生きる子どもたちに多様性に富んだ森、川、海を残していくために、三重県杉箸の利用促進プロジェクトを仲間たちと共にやり始めました。
    日本で使われている割り箸の98%が輸入物で、そのほとんどが中国産と言われています。中国産は、ロシア、モンゴルの伐採現場から原材料の原木をトラックで輸送し、工場で製品化した後、空、船便で輸出、日本に着いてから港から全国への輸送、その過程でどれだけのCO2を出しているのでしょうか。森林伐採による環境破壊も指摘されています。
    三重県産杉箸は、丸太を製材したときの端材で作られています。いわゆる木材製品として使えないところを有効利用しているわけです。だから、三重県産杉箸はエコ割り箸です。
    御承知のとおり、国策で杉を密集して植えたため、地面に日が当たらず、下草が生えないことで土壌が弱く、太く大きな木が育ちにくく、豪雨により山崩れも起こしやすくなっています。森、川、海を守るためには、間伐が必要であることにも着目しなければなりません。
    私が言うには、温室効果ガスによる気候変動で災害が激甚化する状況下において、中国産の割り箸の背景を知ってしまった大人が、未来を生きる子どもたちの前でそれを使うことができますかということです。子どもたちはシビアに見ています。
    三重県産杉箸は消滅の危機です。私たち一人ひとりの選択で、このような事態を招いている。これ、言い過ぎでしょうか。
    割り箸、今日持ってきましたが、(実物を示す)コンビニ等で出される中国産の割り箸、この袋を開けると、こういう割り箸ですけれども、これは1円です、1本1円。新政みえが会派で使っている三重県産杉箸は、(実物を示す)これですけれども、1本4円です。見るからに全然違いますが、その3円、1日3食使っても10円、それを1か月使っても300円。マイ箸もいいのかもしれませんが、箸も包み袋も水と洗剤を使って洗わないといけません。三重県産杉箸は、使えば使うほど未来を生きる子どもたちが生きる、地球環境に貢献するという割り箸です。
    更屋英洋部長、三重県行政が関係するところで使っているお箸を全てこれに替えて、その3円を消費者に負担を促すエシカル消費募金を設置するぐらいの大胆な施策をお願いしたいです。
    一見知事、問いかけたままここまで来ましたが、オリンピック・パラリンピックの選手は、目標を決めてからやります。条件がそろってからやるなんていう考えは1ミリもありません。不可能は可能性です。三重県産木材の利用促進を引き続き、共に汗をかき、共に頑張りましょう。三重県産杉箸を知事室までお持ちいたします。

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