県政レポートVol.02

2020.03.02 発行
サーバントリーダーへの転換
志摩のホテル和食調理人から中学校の保健体育教師への転身。私が主宰していた「教員採用試験対策講座」で、いつも1番前の席に座り、ぎょろりとした目を光らせ真剣に学ぶ中年男性。
その2年後、11倍近い競争率を見事に突破し、中谷有二先生となりました。
 講座のスタッフにもなってもらった中谷先生は、踏ん張れない受講生を鼓舞するために、真夏に自宅から学校までの約30キロ走破など、さまざまなチャレンジで想いを伝えます。
そんなハートを持った人間が教壇に立ちました。
 中谷先生が新規採用で赴任した中学校でのこと。
担任として1年から持ち上がり中学最後の体育祭、他の4つのクラスは目標を「一致団結して優勝」などといき込んでいるなか、中谷さんのクラスは、「勝負にこだわらずに体育祭を楽しむ」とします。
障がいのあるA君への心遣いと勝つことへの諦めからでした。
 大縄種目「みんなでジャンプ」の練習に熱が入らない子どもたちに、中谷先生は「最後の体育祭これで本当にいいのか」と迫ります。
その後、廻し番の二人が「そーれ」と掛け声をかけ、タイミングを合わせるなかで級長のBさんが、A君の手を取って跳ぶ練習を始めました。しかし、どうしても11回以上跳ぶことができません。
 体育祭当日の本番前の練習でも、やっぱり11回を超えることができずに、いよいよ本番となりました。
一斉に円陣が組まれ、会場に響き渡る大きな掛け声。大縄跳びの隊形となり、廻し番が縄を手にしてホイッスルを待つ体制に入ったが、中谷さんのクラスの子どもたちは、大縄跳びの隊形のまま地面に腰を下ろして体育座り。
思わず中谷先生は「どうした、始まるぞ」と声を飛ばしました。「廻し番が疲れています。少し休んでからやります」と級長のBさん。
 他のクラスが50回を超える記録を出すなかじっと体育座り。
ところが、終了のホイッスルが鳴る30秒前アナウンスが流れたその瞬間、ムクッと一斉に立ち上がります。
そして、終了のホイッスルが鳴ると同時に、「せ~の」と響き渡る掛け声で縄を廻し始めました。
たった1回のチャレンジを子どもたちは直前の円陣で選択していたのです。
 会場全体が異様な空気に包まれました。
他のクラスが終了するなか、中谷クラスの子どもたちは跳んでいます。
1回2回3回・・・、静まり返った会場。
A君とBさんは手を取り合って、9回10回、11回を超えた。
大きく、大きくなっていく声援。
20回、25回、30回、35回、36回、37回を跳び、38回目でひっかかったその瞬間、A君とBさんは抱き合い飛び跳ねました。
拳を天に突き上げて涙を流している男の子。
地面に泣き崩れている女の子。
先生たちの頬からも熱い涙がこぼれ落ち、観客の保護者もハンカチで目頭を押さえています。
いつもの運動場がオリンピック会場のような、そんな感動に包まれた光景が広がったのでした。
 1人の熱い大人が奇跡の序章をつくり、共鳴する幾人もの子どたちがそれぞれの役割を果たしました。
子どもたちが創り出す感動は、そこに集う人の人生だけでなく、その人の周りにいる他人の人生や未来をも豊かに彩っていくという奇跡を生み出します。
 私は、このような教育の奇跡を、子どもたちに魅せられそこから学びました。
 そして、この世の中を変え課題を解決するのは、しがらみに縛り付けられた政治家でもなく、経済最優先の各界トップでもなく、有名大学卒の有識者ではないことに気づかされました。
この世の中を変える奇跡を生むのは、未来を生きる子どもたち自身である。
 トップダウン型・支配型リーダーによる政治から脱却し、サーバントリーダーへの転換を図り、子どもたちが世の中づくりに真に参画できる環境を整えなければなりません。
 「命を紡ぐ持続可能な世の中づくり」この三重県でのろしを上げる。
令和2年度 当初予算に関する総括的質疑
会派「新政みえ」の代表として臨んだ真剣勝負の30分


【喜田健児】
 鈴木英敬知事は、「何でもかんでも予算をつけたらいいというもんじゃない。真に必要な施策にはお金をつける」それを受けてか紀平総務部長も「真に必要な施策には予算を配分する」とそう言っています。
 そこで、紀平総務部長にお聞きします。「真に必要な施策」というのはどういう定義か、具体的に簡潔にお答えいただきたいと思います。

【紀平総務部長】
 経営方針の中では、四つの注力する方向、取り組み方向が示されております。例えば1番目は、「安全安心」で、防災減災、国土強靭化、健康づくり、医療介護、児童虐待、などが書かれており、3番の「未来への希望とか調整」の中で、教育、人づくりということが書かれております。
 実際予算編成作業では、こういった事業を個々に挙げて、目的を達成するために本当にこのやり方でいいのかどうか。あるいは有効なのか効率的なのか、あるいは今やるべきなのかという事業の適切性必要性を一つひとつ判断をさせていただいているところでございます。

【喜田健児】
 令和2年度当初予算調整の基本的な考え方の1番目に示したのは、三重県らしい多様で包容力ある持続可能な社会の実現をめざすという三重県民力ビジョン第3次行動計画に掲げた社会像を1番目に掲げられています。
 三重を選び三重で生きていく外国人住民にフォーカスをした時、第3次行動計画がめざす社会の中で外国人住民はどのような状態にあるのかお答えください。

【福永戦略企画部長】
 第3次行動計画ではめざすべき三重の姿を、「三重県らしい多様で包容力がある持続可能な社会」と位置づけています。これはこの最終案に詳述していますが、7つの社会像でイメージしていまして、この7つの社会像ですが、多様で包容力があるという冠をつけています。「今の社会像は日本人だけでなく、社会の一員として一緒に生活していく外国人の方々も含めて一緒にめざしている社会です。外国人の立場に立って申し上げますと、「ダイバーシティ三重推進方針」に基づく取り組みを進め、多様な文化的背景を持つ皆さんが、その文化の違いを認めあいながら対等の立場で「安心して暮らすことができる」、「目標に向かってチャレンジができる」、そして「地域社会の一員として地域づくりに参画することができる」、そういう多文化共生社会を作っていこうという方針です。

【喜田健児】
 「外国人住民が命と暮らしの安心安全が実感でき、夢や希望を持てて、地域社会を構成する一員として、経済の躍動に起因している」そう考えた時に、私は「全ての部局の全施策が外国人住民の視点で、実情も加味して作られているかどうか」そこを厳しく議員としてチェックをしていかなければならないと思うところです。
 10月10日に行われました第2回の三重県経営戦略会議の中で、有識者の方が外国人と共に新しい価値を創るという視点を持つことが大切だと指摘をされました。しかし、私は三重県がまだまだそんな域に行けるレベルではないと思います。
 全体の住民に占める外国人率は、全国4位。外国人の子どもに関しては、全国1位となっています。三重県のある市では、生活保護受給者の外国人が増えて日本人の受給者と比べてその比率は高くなっています。
 そのような状況の中、平成29年8月、四日市市でブラジル国籍の当時6歳の女の子が母親の内縁の夫から暴行を受けその尊い命が奪われた事件もありました。
 「外国人相談窓口『みえこ』」は、相談がたくさん寄せられてパニック状態です。
 貧困の連鎖を断ち切れず生活が非常に厳しい現状にありますが、令和2年度の「多文化共生社会創り」の二つの事業が現在の課題解決につながり、三重県らしい多様で包容力ある持続可能な社会の創造につながる、「真に必要な施策」なのか廣田教育長にお聞きしたいと思います。

【廣田教育長】
 令和2年度の要求についてですが、就学に関する情報提供と言うことで、ポルトガル語・スペイン語・タガログ語・ビサイヤ語・中国語に対応した、就学に向けたパンフレットを作って、各市町において活用していただきたい。就学に至らない子どもたちが就学できるというような手助けできるパンフレットになればと思っています。
 もう一つは、子どもたちの数が非常に増えているので翻訳であるとか通訳であるとか、教員免許を持たなくてもできるような仕事を主にしてもらう「外国人児童生徒巡回支援員」というのを新たに配置したいと現在予算要求を行っているところです。
 社会的自立を目指す外国人生徒支援事業で、令和2年度については、外国人の高校生が増えてきたということがあって飯野高校の2名に加えて、北西地区に新たに2名、北西地区についてはポルトガル語とスペイン語、中勢地区についてはタガログ語、ビサイヤ語、ポルトガル語に新たに2名ということで予算要求させて頂いてます。

【喜田健児】
 未就学、貧困の連鎖、虐待、高校中退率の高さ、非正規就職率の高さ、この根っこには厳しすぎる毎日の生活があると思います。そして、発達障害による生きづらさで特別支援学級籍を希望する親子が増えています。その数は、この少子化の中でも増えているのです。
 しかし、特別支援学級の設置基準通りの設置要望を挙げても、6割しか設置が認められない。教育委員会としては、国への要望でかなりの努力をしてもらってはおりますが、認められないという現状があります。 本来定数8人で、種別ごとに一クラスですが、人数が少ないから、「知的障がいのクラス」と「自情(自閉症・情緒障がい)のクラス」が一つになったりします。
 そういう現状の中、外国人児童生徒も言葉の壁に苦しみ、特別支援学級籍を希望する親・子どもが増えています。新聞報道で、伊賀市が全国2位の在籍数という報道もされたところです。
その背景には、この社会で生きていくための日本の生活言語・学習言語の習得というものがあり、その習得を特別支援学級に望んでいるわけです。
 この社会、この三重県、この地域で生きるための、一点の光なのです。
 しかし、教育現場にはあまりにも人が足りていない、悲鳴が上がっており、悲痛な叫びがあります。
私は、毎日毎日、現場を訪れて、調査を行っております。先生方から聞かせていただく悲鳴・悲痛な叫びは、これは自分自身のことではなく、目の前の子どもたちの声なのです。
 ちょっと紹介させていただきます。

 「個別に日本語をもっと教えてほしい。なんで母語スタッフ・巡回指導員は、月に1回なの?」
 これは6人の外国人が在籍する学校の現状です。
週に3回4回来てもらってる学校も当然ありますが、そういう学校もあるということです。

 「うちの子の発達障害にあった対応支援指導教育をなぜしてくれないの?」
 「学校に力を振り絞って行ったのに先生たちは全く余裕がなく、何か残念。大切にされているそういう感じがしない。
もっと私のことを見てよ、聞いてよ。」
 不登校の子どもたちはいつやってくるか分かりません。
力を振り絞ってエネルギーが溜まり、学校に行った時に、先生が対応できない、そんな学校現場なんです。

 目の前の子どもたちの悲痛な叫びを教師は代弁をしております。だから先生たちが苦しむんです。病気にもなるんです。

 朝早く学校に行って夜遅く家に帰り寝るまで仕事をして命を削る、これが当たり前なんですか。
 
 人数が少ないから「障がい」の種別が違っても一クラスにする、何故なんですか。先生たちが楽をするからですか。
時間が出来ればすることは山ほどあるんです。全ての子どもたちを笑顔にするための仕事が山ほどあるんです。

 真に必要な施策とは、「外国人児童生徒の教育」「特別支援学級の設置」のための教員配置を適切に行うことではないかと思います。教育現場に人を付ける、そう思いますが、廣田教育長どう思われますか。

【廣田教育長】
 外国人児童生徒あるいは、特別支援学級の教員の配置については、今後とも、特別支援学級の編成標準の引き下げなどの要望を国にも行って、外国人児童生徒の加配、それから特別支援学級設置の両面のところから、きめ細かな学級設置、教員配置に務めてまいりたいと思います。
 現在も、市町教育委員会から特別支援学級に、どれくらいの人数の子ども達がいるのか。それから外国人児童生徒もどういった国の子ども達がいるのか、そしてそれに対してどのような教員配置が必要かを聞き取り、調査、ヒアリングを行い、丁寧な形で行っていきたいと思います。

【喜田健児】
 努力をしていただいていることは、良くわかります。ただ、現場はまだまだ足りてない、という想いから、教育委員会のその施策を後押しするような部分を述べさせていただきたいと思います。
 内閣府が、令和元年11月29日に出した『子供の貧困対策に関する大綱日本の将来を担う子どもたちを誰一人取り残すことのない社会に向けて』では、特に配慮を要する子どもへの支援の中で、外国人児童生徒等について教育の機会が適切に確保され、高等学校や専門学校、大学等への進学・就職が円滑に実現できる環境を整備するため就学状況の把握及び就学促進や日本語指導及び教科指導の充実、中学校高等学校におけるキャリア教育等の包括的な支援を進める、と出しております。
 教育現場に人を増やし、 そして、人を育てる、それこそが真に必要な施策だと私は思います。
 古代中国の儒教の経典『礼記(らいき)』には老人や子どもが孤独で安住の地が得られないならば、世の中は大きく乱れるだろうと指摘しています。
 子どもが愛育されない社会は、いたずらに過激な青年や壮年が争い戦う弱肉強食の世界となると指摘しています。
 「米百俵」はあまりにも有名な伝説ですが、長岡藩を救った小林虎三郎はどんな苦境にあっても教育を疎かにできないと主張し、米を分けてくれとせまるのを抑えて、学校を建て、人づくりをして街を復興させました。
 紀平総務部長、どんなに県財政が厳しくても教育を疎かにせず全ての子どもが愛育されるそんな現場つくり、未来の三重県を幸福実感日本一の県に共にしていこうではありませんか。
そこを切に要望いたします。 紀平総務部長、最後に一言。

【紀平総務部長】
 議員の熱い想い、ヒシヒシと感じました。
 予算はこれから作業に入っていくわけですが、まだ収入、租税計画、税の収入等良くわかっておりません。
今150数億の財源不足があるわけですが、これがどうなるかも分かりませんので、今の熱い思いを胸に留めながら、しっかりと予算編成作業を進めて参りたいと思います。


ーーーーーー多様で包容力がある7つの社会像ーーーーーー
①将来に対して不安を感じることなく安心して暮らすことが出来る社会
②自分にあった暮らし方、自分らしい生き方を選択できる社会
③ライフステージに応じて多様な働き方ができる社会
④より高い目標に受けてチャレンジができ、失敗しても何度でも挑戦できる社会
⑤家族の絆や地域の繋がりを感じ支えあって暮らすことができる社会
⑥美しい自然や多彩な文化などの魅力あふれる地域に愛着や誇りを感じながら暮らすことができる社会
⑦活力ある様々な産業が発展する中で、目指す仕事に就き、いきいきと働くことができる社会
12/23(月)第3回四日市港管理組合議会定例会 喜田健児政策提言&一般質問50分
経済成長
このピースの組み合わせ
今を生きる私たちの必達ミッション、本格始動!!

ラグジュアリークラス(クルーズ船豪華客船、1万トン程度の小型船〜5万トン前後の中型船)の客船誘致の取組を成功に導くには、地元DMO(観光地域づくりを行う法人)や民間企業等と連携して、寄港地での観光において質を高めないといけません。
三重県の観光資源をフルに活用するような魅力的なプランの開発が重要です。そのためには、民間や地域の団体との連携、他の市町との連携を推進していくソフト面の整備が必要不可欠だと思います。
すべては、創造力が豊かで、周りとの調整やバランスがよく、周りを巻き込む力があり、合意を図り突破する力を持った人材がいるかいないか、ではないかと思います。四日市港からの観光プランで、三重の観光資源の強みを最大限発揮し、観光の質を高めるのには限界があります。
「決められた滞在時間内で、いかに移動動線をのばせるか」「滞在時間をいかに伸ばしたプランを準備できるか」がポイントになると考えます。
 移動動線を延ばすには、四日市港と他の港湾との連携も考えるべきで、例えば、鳥羽港と四日市港や鳥羽港と新宮港の連携が実現すれば、鳥羽港に着いた旅客は、伊勢志摩や伊勢神宮を観光し、公共交通機関を使い北上する途中で、例えば、松阪で「松阪牛」、津市で「うなぎ、津餃子」、鈴鹿市で「伊勢型紙」、伊賀市で「忍者体験」、桑名市で「なばなの里イルミネーション」、と資源は豊富です。
そして最終、四日市市に入り観光地を巡り、四日市港ポートビルで四日市港の売りの港湾夜景を見て、四日市港からクルーズ船に乗り込めることが出来れば、三重県の強み、観光の質もアップします。さらに、最上階のカフェを臨時営業レストランにして、港湾夜景を楽しみながらリッチなディナー、市民にも開放したリーズナブルなディナーを堪能できるようにしたらどうでしょうか。
私は、このレストランの運営については、四日市の調理関係の学校等連携が不可欠ではないかと考えます。

 また、鳥羽港と和歌山県新宮港と連携も必要だと思います。伊勢神宮から熊野三山に続く世界遺産の「熊野古道」は魅力です。
なぜかと申しますと、一般社団法人田辺市熊野ツーリズムビューローは、着地型旅行業を設立し、熊野古道を歩くという旅行プランで成功を収めています。
インバウンド客を獲得するために、スペインのサンティアゴ巡礼の道と熊野古道を絡め、世界に誇れる歴史ある巡礼道として宣伝し、多くのインバウンド客をリピーターで獲得しています。
日本の歴史、伊勢神宮と熊野古道は、世界から選ばれる観光資源であることは言うまでもありません。 四日市港とは関係がないように思われるかもしれませんが、鳥羽港と新宮港の連携が成功すれば、滞在期間の長い四日市港と新宮港の旅行プランも企画可能ではないかと思います。
四日市港で降りて、ポートビルの最上階で夜景を見ながらのディナーを楽しみ、次の日から三重県を縦断していくプランは魅力です。
 日本人の国内旅行の内需は減少傾向にはありますが、最近では、「女性の一人旅」が人気です。
男女別の旅行消費額を見ると、プライベートな観光・レクリエーション等については、男性よりも女性の方が金額は大きく、滞在期間も長いという統計結果になっています。
健康志向が広がる中において、「三重県縦断の一人旅ツアー」は魅力満載であり、日本人向けの国内旅行を増やしていくことも考えていくべきだと思います。

 このように、今後、四日市港における客船誘致にあたっては、ソフト面の整備を充実させオール三重の戦略として、他港にはない魅力溢れる取組について十分な検討を進めていただきたいと申し述べ、質問を終わります。

脱炭素
【喜田健児】
県は、2050年までに温室効果ガスの排出をなくすと掲げた「脱炭素宣言」を発表しました。
産業革命以降の気温上昇を二度未満に抑えることをめざした「パリ協定」が来年から実施段階に移行するのを前に発表された形となります。
その宣言は、「ミッションゼロ2050みえ」と題し、2050年までに県内から排出される温室効果ガスを実質的になくすというもので、脱炭素社会の実現に向け、県が率先して取り組む決意も明記されたものです。
この「脱炭素宣言」を踏まえ、四日市港における環境負荷低減に向けた取組、「温室効果ガス削減」に向けた取組の方向性についてどう考えているのかをお伺いします。

【鈴木管理者(知事)】
 物流は、二酸化炭素の排出を少なからず伴うものですが、その中でも港湾物流はエネルギー消費の少ない物流手段であることから、港湾を中心とした物流活動へ移行していく事自体が排出源対策となります。
 このため、四日市港管理組合では港湾を中心とした物流活動が進むよう四日市港へのアクセス道路の整備の促進に努めると共に、四日市港の利用により陸上輸送コストが低減する企業を中心にポートセールスを行ってきましたが、排出源対策の観点からこうした取組をこれまで以上に力を入れていく所存です。
コンテナを例に申し上げますが、国の調査では、平成30年11月の三重県内を発着地とするコンテナ貨物、約57万トンのうち四日市港での取り扱いは僅か、36%に留まっています。
残りの64%が四日市港で取り扱われる様になり、コンテナの陸上輸送距離が50キロメートル相当分短縮できると仮定し、それを単純に年換算しますと、年間では約3万8千トンの二酸化炭素の排出削減が見込めます。 
 令和二年度に三重県の方で、「地球温暖化防止対策推進計画」をこの脱炭素宣言を踏まえて具体的な取組を書いていきますので、その計画作りの中で四日市港管理組合とも連携して、今申し上げたようなそもそもの物流も港湾に代えていくという事や、荷捌地の照明等の事以外にどういった事ができるかしっかり考えていきたいと思っています。

【喜田健児】
 鈴木管理者の答弁を聞き、四日市港は、温室効果ガスの削減という世界の潮流にのり、未来を生きる子どもたちに持続可能な環境を遺していく環境推進港湾となっていく道を選択し歩み始めたと感じさせていただきました。
国土交通省のホームページの「地球規模の環境問題の解決に向けた取組み」のところには、平成21年6月に「港湾における温室効果ガス排出削減計画」作成ガイドライン(案)が公表され、そこには港湾における温室効果ガス排出削減への取組の意義・必要性は理解されているものの、港湾管理者が当該を策定する動きが広がっていない。と現状と課題があげられており、各港湾管理者が主体となって計画的にCO2排出削減に取り組むための環境づくりを推進と目標が掲げられています。
この様ななか、まさしくこの日本の中で三重県がリーダーシップを取っていくということであり、我々議員も世界の港湾をリードする存在となるために調査等の努力精進をお誓いするところです。
秘書・三宅篤志の共闘情熱リポート
『令和元年度 第1回 みえ現場 県議会』
初めまして、秘書の三宅篤志です。
喜田県議は、僕の中学3年間の担任の先生でした。そのことを「幸か不幸か」と先生からよく聞かれますが、「幸です」と応えます。
でも実は、かなり熱苦しいときもありました。
しかしこれから、この社会をより善く変えるために、先生に負けないくらいの「アツい志」を持った秘書となりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。11月7日(木)午後、尾鷲市早田町で開催された「みえ現場 県議会」に帯同してきました。
早田町は、人口減少と高齢化による地区存続の危機にあり、水産業の振興はその生命線でした。
「早田漁師塾」や「漁師となる若者や移住者のための儲かる漁業」の取組を(株)早田大敷の漁師さんから聴かせてもらいました。
そこには厳しい現実があります。一刻も早く、資源の確保、魚の単価向上などの課題を解決して「儲かる漁業」にしていくことが水産業の振興、そして、地域存続につながります。
三重県として、やるべきことは山積しています。
「汝、どう生きるのか」
2019.12.13(金)伊勢トピアにて 35歳までの若い先生たちに 講演させて頂きました

【講演内容骨子】
一.利己的と利他的
二.汝、自身を知れ
三.命のバトンパス
四.和して同せず
五.我も人もの幸せ

このピース(コーナー)を載せたのには理由があります。
「汝どう生きるのか」は、自分自身に向けられた「問い」そのものでした。2019年1月1日に、私は「朝起会(一般社団法人実践倫理宏正会)」と出会い、この問いと真正面から本気で向き合うことになります。
毎朝5時から6時まで「人が共に生き、仲良く楽しく暮らしていくための"すじみち”【倫理】」を学び、自分を見つめ、自分を変化成長させることで周りを笑顔にする実践に、会友の皆さんと励みました。
年間346日学んだ総決算がこの講演です。
この講演を受講した先生たちの感想をメインに載せることで、今の自分自身を忘れず、そして、更なる飛躍をめざして精進を重ねる決意を強め、さらには、講演講師としてこの社会をより善く変えていく講演活動(兼県政報告会)を展開していく、というねらいからです。
皆さんとともに、「汝、どう生きるのか」を考えていきたいと思いますので、喜田健児をぜひとも研修会や会合、集会等に呼んでください。また、朝起会は、毎朝、橋西地区市民センター(松阪支舎会場)にて5時から6時までやっています。お気軽に来てください。

〜参加した先生たちの感想〜
●「我も人もの幸せ」 とても心にひびきました。教員として子どもたちの為に何ができるのか?を考える機会はたくさんありますが、自分も幸せでないといけないという言葉に「はっ!」と気づかされました。人を育てる仕事なので自分が豊かでないといけないと強く思いました。喜田先生のお話を聞けてとても嬉しかったです。(Y.A)
●激務であるこの教員という仕事。正直やり続けていけるのか不安になることがあります。でも、今日のお話を聞いて、改めてこの環境は恵まれているなと思いました。そして、それが当たり前ではないので、しっかり感謝していきたいです。「教員は狭い世界で生きている。」とよく周りに言われてきました。いやいや、そんな事はなく、自分次第でどれだけでも考えを広めていけるんだと感じました。熱いお話をありがとうございました!(F.C)
●自分の幸せと子ども(生徒)たちやその家族の幸せを考えながら取り組んでいきたいと思いました。自分の元気をしっかり保つことが、自分、自分の家族だけでなく生徒や保護者の幸せに繋がるという事を改めて感じました。ありがとうございました。(K.Y)
●私の妻が松阪出身で、喜田先生の“熱さ”は、かねがね聞いておりましたが、想像を絶するほどの“熱”を持たれた方でした。日々の生活にいっぱいいっぱいで、活動にも貢献できていない自分ですが、「我も人もの幸せ」を心に、教員として過ごしていけたらな、、いきたいな、、。と思いました。ありがとうございました。(O.K) 

情熱研修 アンガーマネジメント 怒りへの対処術 Vol.2 「心が落ち着くフレーズを繰り返す」
アンガーマネジメントは、「あんなことで怒らなければよかった」、「あのとき怒っておけばよかった」と後悔しないように怒りをコントロールすること。
怒る必要のあるときは、自分を傷つけず、相手を傷つけず、ものを壊さずに上手に怒りを表現しましょう。
カチン!ムカッ!ときたときの感情の抑え方、怒りに振り回されないテクニックを知っておくと、売り言葉に買い言葉のようなトラブルを避けることができます。
怒りの感情は6秒経つとピークが下がってくると言われています。
今回は6秒待つ間に、心が落ち着くフレーズを繰り返すというテクニックを紹介します。
例えば、運転中に、追い越し車線をゆっくり走っている車を許せないと思ったら、「こんなことで怒ってどうする」「どうってことない」と心のなかで繰り返してみましょう。
また、注意しても子どもが言うことを聞かない時、「何度言ったらわかるの!」と感情的にならず、「落ち着け、落ち着け」「大丈夫、なんとかなるさ」などの言葉で自分を勇気づけると、子どもと話し合ってみようという気持ちになれます。
反射的に何か言ったり、したりすることを遅らせる「6秒ルール」は練習することで身についてきます。“日々アンガーマネジメント!”

一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会 ファシリテーター 猪野美春