医療保健子ども福祉病院常任委員会・分科会(6月20日)
医療保健子ども福祉病院常任委員会・分科会、6月20日の委員会発言の内容です。
喜田健児の問題意識
重度の重複障がいを持つ方が入居できるグループホームは、三重県内で深刻に不足しています。国の「施設から地域へ」という方針のもと、グループホームへの入居を希望しても重度の方はなかなか順番が回ってこないのが現実です。県の成果指標(KPI)は「a評価」となっていますが、これは軽度・重度を区別しない数字であり、重度重複障がい者の実態は反映されていません。また、日中活動サービス事業所と同一敷地内へのグループホーム設置について、今年4月から条件が一部緩和されましたが、「フェンスで仕切り、一旦公道に出る」などの要件が残っており、実質的な整備促進につながるか疑問です。現場の声を踏まえ、さらなる要件の見直しを求めました。
実際の質疑のやり取り
【質問】
私は伊勢市と松阪市の重度の重複障がいのある親の会の方たちと意見交換をしております。そこで聞いた声を基にして質問を1点に集中して聞かせてほしいんですけども。
施策13-2、「障がい者福祉の推進」のところの237ページ、3の今後の課題と対応のところですけども、マル1、ここには「重度障がい児・者の地域生活を支援するサービスが不足している」と書いています。ですので、「引き続き、グループホームなどの居住の場」、それから生活を支援するサービスですね、「日中活動の場の整備を促進していく」と書いてもらっています。この整備を促進していくって、具体的にどんなイメージでしょうか。まずお聞かせください。
【答弁】
委員御指摘のとおり、「整備を促進」と記載させていただいておりますのは、事業所が重度の方が入られるようなグループホームであるとか、日中活動系のサービス、こういった施設を建てる際に、それに対して補助をさせていただくという意味合いで書かせていただいております。
【質問】
なるほど。重度重複障がい者が入れるような施設、グループホームですね、居住の場、そこに対して、事業所が建てるときに手厚い補助をしていくということでよろしいんですね。
【答弁】
国の補助制度を活用してということになりますけれども、重度の方が居住されるグループホーム、あるいは重度の方が利用される日中活動系、そういったところを重視しながら、補助をさせていただくといったところになります。
【質問】
分かりました。
補助をしていくというようなところで、県として考えていただきたいことなんですけども、日沖委員も言いましたが、今、a評価なんですよね、この上のKPIのほうでは。ただ、重度の重複障がい者が入るグループホームというのは、非常に厳しい状況であると県も把握していると思うんですけども、非常に厳しいです。グループホームはなかなかない。
今、国は施設から地域にということでそういうような方針を立てて、施設への入所というのを推進していないんですよね。施設から地域のグループホームに入りたいと希望しても、重複障がい者の場合は順番がなかなか回ってこない。私が関わっている案件でも、そうなったときに、施設から一旦病院に行って、何とか入院という名前がありましたが、入院して、優先順位をBかAかに上げて、それから入っていかないといけないというようなことまで松阪市のほうで考えていただいて、動いてもらったというケースもあるんです。その方はグループホームが見つかって入ったんですけども、ですので、このKPIのところでaというような評価になっていますが、この数値は重度でない障がいのある人たちのグループホームへの入所ということだと思うんです。
ですので、このKPIの数値という、ここに網羅されない部分について、やはり県としてもしっかりと見ていただきたい。だから、このaという評価は平均なんかも分からないんですけども、重度重複障がい者にとってはなかなか厳しい状況にあるということで、下には書いてもらっているんですけども、そのKPIというところも、そこも含めた形での設定というか目標を掲げていただきたいなと思います。その点はどうでしょうか。
【答弁】
委員のおっしゃられるとおりで、こちらでもそのように思っておるところでございます。
数字上は、軽度の方であるとか、重度の方であるとか、そういったことを区別せずにグループホームを活用される方というところで数字を出しております。ただ、一方で委員がおっしゃられるように重度の方が利用できるというのは、グループホーム、あるいは日中活動系もそうなんですけども、なかなかないというところがございますので、今後の取組のところにも書かせていただいたといったことはございますし、この後、所管事項で令和8年度社会福祉施設等整備方針もお示しするんですけども、そちらでもそういった重い方を対象にしたことを重点的にやっていきたいというような記載をさせていただいとるところでございます。
【質問】
ありがとうございます。
それから、日中活動サービス事業所の同一敷地内でのグループホームの設置について、条件を緩和していただきまして、この4月1日から、その緩和というところで変更していただきました。
この変更に関して、4つのルールというか、その設置についての決まりがあるんですけども、私はこの4つの設置に対してのルールを見せてもらったときに、重度重複障がい者が入れるようなグループホームが、果たしてこれによって推進されていくのかなというふうに疑問を持っております。
設置に関して非常に緩和していただいたんですけども、なおも厳しい規定が残ってしまったんじゃないかなというふうに見ております。
そこで質問なんですけども、この4つの規定、設置の条件を掲げたその辺りの背景であるとか理由をちょっと教えていただけますか。
【答弁】
グループホームに関しましては、障がい者の方に地域で生活いただくといったところで、日中活動サービス事業所とグループホームを同一敷地内にというのは原則として設置しないという形でずっとさせていただいていたところでございます。
この令和7年にそれを一部緩和させていただいて、同一敷地内であっても、敷地をフェンスなんかで明確に分けていただくといったところで、夜の住まいの場と日中活動系の場、それが分離できるというような形であれば、グループホーム設置に関しても許可させていただくと、そんな形にさせていただいたところでございます。
これに関しては、地域の自立支援協議会という、様々な事業所の方々にも集まっていただいとるような協議の場がございまして、そこでの協議も踏まえて一旦こうさせていただいたところでございます。
【質問】
一旦ということで、ああ、希望があるんだなと思ったんですけど、例えば同一敷地内で作業所と居住の場所があって、それをフェンスで仕切るであるとか、一旦公道に出ないといけないとか、これは普通に考えて、同一敷地内でフェンスをして、一旦公道に出て、そこからグループホームに戻ってくる、こういうルール、条件になっていると思うんです。
現場を見ていただきたいんですけども、例えば大紀町のれんげの里なんか、これは障害者支援施設というくくりになっていますけども、れんげの里の人たちは、グループホームというふうに捉えているんです。同一敷地内に住むところと作業をするところがあるんですけども、これは昔で言う施設になっていますけども、れんげの里の職員の人たちはもうグループホーム、分かれているというふうになっているんですね。でも、このれんげの里の人の論理でいくと、その敷地内にフェンスを造って、一回公道に出ないといけないというような条件が、この4月1日から設けられたということになると思うんです。
この部分というのは、私が質問させていただいて、非常にたくさんの市町からの要望が上がって変更していただいたんですけども、この1番と2番については再考というか、もう一度考えていただけないのかなというふうに思いますが、どうでしょうか。
【答弁】
委員が先ほどおっしゃられたれんげの里は障害者支援施設ということで、入所系の施設になりますので、施設類型が違うという形にはなるんですけれども、地域移行に関してかなり進んだ取組をされているところなので、グループホームというような考え方でされているのかなというふうには思います。
先ほど委員がおっしゃっていただいたようなルールにつきましては、令和7年4月1日から始めたところでございますので、そういった運用状況も見ながら、もし改善すべきところがあるのであれば、またいろんな関係の方々の意見を聞きながらずっと考えていくべきものかなというふうには思います。
【意見】
柔軟な回答を、本当にありがとうございます。
私が関わっている案件でも、やはり日中活動サービス事業所を持っている人たちが敷地内にグループホームを建てたいというのは二、三聞いているんです。聞いているんですけども、フェンスを造って、一回公道に出さないといけないというような1番、2番の条件があると、やっぱりここに書いてもらっている整備の促進にはつながっていかないと思いますので、ぜひともよろしくお願いします。ありがとうございました。