クラブチームではない地域受け皿「地域部活動」〜地域・行政・企業や競技団体と共につくる中学生の眼が輝く全国モデル〜 | 三重県議会議員 喜田健児
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クラブチームではない地域受け皿「地域部活動」〜地域・行政・企業や競技団体と共につくる中学生の眼が輝く全国モデル〜

■ 部活動の「地域移行」とは?

近年、教員の働き方改革や少子化の影響を受け、これまで学校が担ってきた部活動を、地域のスポーツ団体やNPO等へと移行する「地域移行」が全国で進められています。
これは、学校単位で完結していた部活動を、地域社会が担うことで、持続可能な形に再編していく取り組みです。

■ 地域移行の課題とは?

理想は「誰もが地域で好きなスポーツを続けられる環境」ですが、現実には課題が山積しています。
たとえば:

  • クラブチームが整備されておらず、地域によって差がある

  • 費用や移動手段の問題から、全ての子どもがクラブに通えるわけではない

  • 学校の大会と異なり、競技の目標設定が曖昧になりがち

特に、「競技を続けたくても受け皿がない」「土日は自主練のみで物足りない」という声も多く、地域移行がすぐに学校部活動の“代替”になるとは限りません。


■ ソフトテニスから始める地域モデル

このような中、私はソフトテニスという競技を通じて、地域移行の新しいモデルを創り、行政に提案して横展開を図ることを目標に3年前から動いています。
競技人口が多く、地域での競技継続ニーズも高いソフトテニスから着手し、全国に広げられる仕掛けとして、5月26日には京都府舞鶴市で、ソフトテニス界の増木理事長と意見交換をさせていただきました。そこでの多くの気づきを持って5月28日には、東京ヨネックスを訪れ、企画提案を行ってメーカーとして地域移行に主体的な協力要請を打診しました。
「これはぜひ形にして実現しましょう」との合意も得られ、プロジェクトは具体的なステップへと進んでいます。


■三重県で2年前に立ち上げた「市町対抗戦」

学校部活に代わる新しい仕組みとなりました。今年は、「市町対抗戦」を「ステップワン支部対抗戦」として実施し大きな盛り上がりをつくることが出来ました。
子どもたちは地域の代表として支部で練習を重ね、大会へ出場します。これによって地域が主体となった部活動の形が見えつつあります。
このような取り組みに、競技団体やメーカーも連携することで、持続可能かつ魅力的な仕組みを全国に展開していくことが可能です。


■ まとめ:学校外でも「本気」で挑める場所を

中学生にとって、部活動はただの運動ではなく「夢や目標を叶え」「一生の仲間をつくり」「新しい自分を発見して自分らしさを磨く」を育む場でもあります。
だからこそ、地域移行をただの制度変更に終わらせるのではなく、現場で「挑戦できる場」をどう維持・進化させるかが重要です。
その一歩として、私はソフトテニス競技を起点に、地域・行政・企業や競技団体と連携連帯したモデルづくりを進めていきます。
これは、他の競技や地域にも応用可能な、新たな地域スポーツのあり方になると確信しています。

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